ウィッグの乾かし方と干し方|毛材の違いで注意すべきことは?

ウィッグの乾かし方と干し方|毛材の違いで注意すべきことは?

医療用ウィッグ(かつら)を水洗いしたら、どのような方法で乾かしたり、干したりすればよいでしょうか。ここでは、ウィッグの毛材の種類ごとに、適切な乾かし方・干し方を解説します。

ウィッグを着用して付いた汚れは放置せず、常に清潔な状態を保ちたいもの。しかし、誤ったお手入れによって毛材を傷めるのは避けたいですね。ご自宅で大切なウィッグのケアを行うなら、ぜひ参考にしてみてください。

人毛・人工毛・ミックス毛の乾かし方、干し方の違い

ウィッグスタンド

日々の生活で、長時間にわたり着用する医療用ウィッグ。使用頻度が高いアイテムだからこそ、毛材を良い状態でキープするにはお手入れが必要です。日常のケアと併せて、専用シャンプーやコンディショナーを使ったケアを行いましょう。水洗いをした後は、ウィッグスタンドを使って正しい方法で乾燥させてください。

このとき、医療用ウィッグの毛材によって適切な乾燥の仕方が異なります。ウィッグに使われる毛材は、「人毛100%」「人工毛100%」「ミックス毛」の3つのタイプに分けられます。お使いのウィッグの毛材に適した、正しい乾かし方・干し方を押さえておきましょう。

ウィッグに使われている人毛は天然の人毛をウィッグ用に特殊加工した毛材です。耐久性に優れているのが特徴で、水洗いした後はドライヤーを使って乾かすことができます。あるいは、ウィッグスタンドに乗せたまま自然乾燥させても構いません。

人工毛とは髪の毛に似せて作られた化学繊維の毛材で、ミックス毛とは人毛と人工毛を混ぜた毛材です。人工毛は熱に弱い傾向にあるため、水に濡れたら形を整えて自然乾燥させるのが基本で、ドライヤーの温風を使用できません。水洗い後は、ウィッグスタンドを使って自然乾燥させてください。

なお、医療用ウィッグのシャンプー方法については、以下の記事で詳しく解説しています。ウィッグの乾かし方・干し方と併せて洗い方をチェックしたい方は、参考にお読みください。

人毛ウィッグの洗い方

ミックス毛ウィッグの洗い方

人毛ウィッグの乾かし方

ここでは、人毛100%の医療用ウィッグの乾かし方について解説します。毛材を傷めないよう注意しながら、ドライヤーまたは自然乾燥で水分を飛ばしましょう。ウィッグを長持ちさせる乾かし方のコツをお伝えします。

タオルで水気を取る

医療用ウィッグをぬるま湯で水洗いした後は、まず清潔なタオルで全体を包み込むようにして、簡単に水気を取っていきます。タオルドライのとき注意しておきたいポイントは、毛材を強くこすったり、ねじったりしないことです。毛先にタオルを当てて、やさしく水分を吸い取るようなイメージで行いましょう。

ドライヤーで乾かすか、自然乾燥させる

医療用ウィッグのタオルドライが完了したら、内側にあるネット部分を軽く乾かしてから、ウィッグスタンドに乗せてください。この状態で、半乾きになるまでドライヤーで乾かします。ウィッグ専用のローションやスタイリング剤などを付けて、ヘアブラシを使いながらブローしていきましょう。

ドライヤーで乾かすか、自然乾燥させる

このとき、ヘアスタイルがストレートなら真下へ向けて、カールなら毛流れに沿ってブローすると自然な仕上がりになるためおすすめです。ドライヤーはウィッグから15~20cm程度離して風を当てるよう意識してください。また、以下でお伝えする人工毛・ミックス毛の手順と同様に、ウィッグスタンドに乗せて自然乾燥させる方法もあります。

人工毛・ミックス毛ウィッグの干し方

次に、人工毛100%・ミックス毛でできた医療用ウィッグの干し方について解説します。人工毛・ミックス毛に適しているのは、自然乾燥させる方法です。人毛とはお手入れ方法が異なるため、手順を確認しておきましょう。

タオルドライの後、軽く振って水気を飛ばす

人工毛・ミックス毛の医療用ウィッグをぬるま湯で水洗いしたら、清潔なタオルを用意して全体を包み込み、水気を取りましょう。人毛と同様に、タオルドライでは毛材を強くこすったり、ねじったりしないようご注意ください。その後、ウィッグの襟足部分を持って、2~3回振り切るようにして水気を飛ばします。

ウィッグスタンドに乗せて自然乾燥させる

タオルドライ後の医療用ウィッグをウィッグスタンドに乗せて、ブラシで軽く毛流れを整えましょう。ヘアスタイルによっては、髪の毛のカールやウェーブに沿って軽くとかしてセットします。この状態で、直射日光が当たる場所を避けて、風通しの良い室内に置いて乾燥させてください。

ウィッグのお手入れ方法は専門サロンへご相談ください

今回は、医療用ウィッグのお手入れ方法のなかでも、乾かし方・干し方を中心に解説しました。ウィッグの毛材によって、適切な乾燥の仕方が異なります。毛材の傷みを避けて、ウィッグを長持ちさせるために、ご紹介した手順を参考にしてみてください。

医療用ウィッグの専門店レディススヴェンソンでは、ご購入のお客様へウィッグのケア方法を丁寧にご説明しています。お手入れについて分からないことや不安なことは、どうぞお気軽に当店のスタッフまでお問い合わせください。