抗がん剤治療が始まる前にショートヘアにするのがおすすめの理由

抗がん剤治療が始まる前にショートヘアにするのがおすすめの理由

抗がん剤治療が始まると少しずつ脱毛が始まっていきます。抗がん剤治療を受けるうえで脱毛はほとんどのがん患者さんが経験することですが、脱毛が始まる前にできる準備として、短くショートヘアにするか、さっぱりと丸刈りにするのか、それとも何もしないと考える方が多いようです。

私たちは抗がん剤治療における脱毛の事前の準備として「ショートヘア」をおすすめしています。

この記事では、抗がん剤治療が始まる前にショートヘアをおすすめする理由や抗がん剤治療後に起きる髪の変化、抜けてしまった髪の毛が再び伸びてヘアスタイルが確立するまでの期間について紹介します。これから、抗がん剤治療を受ける方で脱毛に対する事前準備について詳しく知りたい方は参考にしてください。

抗がん剤治療開始前はショートヘアがおすすめ

抗がん剤治療開始に伴い、徐々に髪の毛が抜けていってしまうことが多いのですが、事前準備として抗がん剤治療開始前にはショートヘアをおすすめしています。
ここではショートヘアをおすすめする理由を詳しく説明していきます。

地毛を事前にカットしておくメリット

抗がん剤治療の前には事前に自毛をカットしておくと良い理由は2つあります。
その理由一つ目は、長い髪の毛の状態で脱毛が始まると、抜けた髪の毛と抜けていない髪の毛が頭部で混ざり合ってしまうのですが、寝ている間などに髪の毛が絡まってしまい固まってほどけなくなってしまいます。絡まってしまった髪の毛をほどくことは難しく、髪の毛を美容院などで切らなければならなくなってしまうケースが多いようです。

二つ目の理由は、抗がん剤投与の期間は体力が低下することが多く、髪の毛が長いとシャンプーやドライヤーなどの時間が長くなり、体力の負担が大きくなります。髪の毛を短くしておくことで、入浴の負担が軽減します。

ショートヘアがおすすめの理由

髪の毛をカットしておくメリットがわかったけど、それでは丸刈りでもいいのではないか?と思った方もいらっしゃるかと思います。しかし丸刈りのように短くカットをしすぎると、抜けた髪の毛が服などに付着するとチクチクしますし、マットレスなどに付着すると掃除が大変になってしまいます。

また、ウィッグの使用を考えるのであれば、自毛の前髪や生え際の髪は残しておくと、使用したときに毛先とウィッグがなじんでボリュームがある自然な髪の毛に見えます。

抗がん剤治療で起こる髪の変化

抗がん剤治療開始後には脱毛が始まるだけではなく、髪質にも変化が起こります。抗がん剤治療開始から髪の毛にどのような変化が起こるのか経過について確認しておきましょう。

抗がん剤治療開始から約1~3週間

個人差はありますが、抗がん剤治療開始から約1~3週間で脱毛が始まるといわれています。脱毛する場所や量にも個人差があり、治療に用いる抗がん剤の種類や量も影響するようです。そのため、髪の毛だけではなく眉毛やまつ毛などの体毛が抜け落ちてしまう方もいらっしゃるようです。

脱毛が始まってきたら、使い捨てのヘアキャップを活用すると、髪の毛が落ちることを防ぎ掃除をする手間を省くことができます。また帽子やウィッグに髪の毛が付着することを防ぐためにガーゼキャップを着ける、寝具には使い捨てのマットレスカバーを敷いておくと良いでしょう。

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抗がん剤治療中の脱毛に必要なケアについて詳しく見る

抗がん剤の投与終了から約1~2カ月

こちらも個人差がありますが、抗がん剤の投与が終了してから、約1~2ヶ月で発毛し始めるといわれています。がん治療後の発毛時に、くせ毛や白髪が生える場合があります。他にも髪の毛が細くなったと感じる方もいるようです。

ウィッグは発毛して自毛が回復するまでの期間に着用します。使用期間中にウィッグのサイズがきついと感じるようになったら、快適に使用するためにサイズを調整して使用してください。

抗がん剤治療後にくせ毛が生える理由について詳しく見る

髪が伸びるまでどれくらいかかる?

悩む女性

抗がん剤投与を終了し自毛が発毛してきてから、ヘアスタイルが成立するまでの期間について説明します。
個人差があるため、目安として参考にお役立てください。

ベリーショートスタイルになるまで

個人差がありますが、抗がん剤投与が終了し自毛が発毛してから、約8カ月~1年でベリーショートスタイルになります。髪の毛は1カ月に1cmのペースで伸びます。8カ月~1年ですと約10㎝の髪が伸びることになります。ベリーショートスタイルにはっきりとした定義はありませんが、おおよそ前髪があり耳がスッキリ出ているスタイルであるとイメージしてください。

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地毛が回復し、ヘアスタイルが成立するまで

こちらも個人差がありますが、脱毛から約1年半~2年かかると考えておくと良いでしょう。自身のヘアスタイルが確立するまでの間はウィッグやヘアピースを使用する方もいらっしゃいます。

ウィッグは脱毛が始まってから使用を始めます。髪の毛が全て抜けてからは医療用ウィッグを使用し、抗がん剤投与終了後に発毛して髪が十分に伸びてくればウィッグやヘアピースを使用します。

ショートヘアに変えてウィッグでおしゃれをしましょう

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今回は、抗がん剤治療が始まる前にショートヘアをおすすめする理由や、抗がん剤治療後に起きる髪の変化、抜けてしまった髪の毛が再び伸びてヘアスタイルが確立するまでの期間について紹介しました。個人差がありますが、抗がん剤治療が始まると1~3週間で脱毛が始まります。事前にショートヘアにしておくことで、髪の毛が絡まってしまうことを防ぐ、シャンプーやドライヤーの負担が軽減するメリットがあります。そして丸刈りではなく、ショートヘアにしておくことで、ウィッグを装着したときに自毛となじんで自然に見えます。

抗がん剤治療の副作用によって髪の毛が抜けることは理解していても、実際に体験するとショックを受けてしまう方は少なくありません。髪の毛が抜けていく自分自身の見た目の変化に対して、気持ちが落ち込んでしまう方もいらっしゃいます。そのようなときに医療用ウィッグを使用すると、おしゃれを楽しむことができて気分が落ち着きやすくなります。

医療用ウィッグ専門店のレディススヴェンソンでは、医療用ウィッグを通してがん患者さんのサポートをしてきました。専属の美容師がいるため、ご相談していただければ美容室でスタイリングするようにショートヘアからロングヘアなどの髪形、カラーやパーマなどをセットすることができます。全国各地に直営サロンを展開しておりますので、ご来店いただければ試着も可能です。お気軽にご来店予約をお申し込みください。

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