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【看護師監修】梅雨の時期のこころと身体 セルフケアのヒント

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梅雨入りのシーズンがやってきました。雨の日が続き、気分が沈みがち…という方も多いのではないでしょうか?
ジメジメとした蒸し暑さが加わり、体調も崩しやすくなる時期を少しでも快適に過ごすために、体調管理のポイントや気分転換のヒントをいくつかご紹介します。セルフケアで心身ともにリフレッシュし、梅雨の季節を乗り切りましょう。

梅雨の時期にどんよりしがちな3つの理由

梅雨の時期に気分が憂うつになる理由は、おもに3つの要因が関係しています。

疲れた様子の女性

★気圧の影響で自律神経が乱れる
梅雨の時期は気圧の変動が激しく、だるさや頭痛など体調に悪影響を及ぼすことがあります。気圧が低下すると交感神経と副交感神経の切り替えがうまくできず、自律神経が乱れやすくなることが原因です。特にがん治療中の場合は体調が不安定なため、気圧の変動に反応しやすくなります。

夕日に照らされる植物

★日照時間が少なく「幸せホルモン」の分泌が低下する
梅雨の時期は曇りや雨の日が多く、日照時間が短くなります。日光に当たることで体内で生成されるセロトニンは、安定した精神状態をもたらす「幸せホルモン」として知られていますすが、日照時間が少ないとセロトニンの分泌量が低下し、気分が落ち込みやすくなります。

窓ガラス

★湿度が高く過ごしにくい
梅雨の時期は湿度が高く、日常生活も過ごしにくく感じます。湿度が高いと汗をかいても蒸発しにくいため、体温調節がうまくいかず疲れを感じやすくなります。また、不快感からイライラしたり、気分が落ち込んだりすることもあります。

梅雨の時期を乗り切る体調管理のポイント

天候や気圧のコントロールはできませんが、体調を整えることは可能です。梅雨の時期を乗り切るポイントをご紹介します。

眠っている猫

1.睡眠をしっかりとる
十分な睡眠をとって体を休めることは重要です。まずは、就寝前の過ごし方に気を付けましょう。たとえば、寝る前のスマホやカフェインの摂取は睡眠の妨げになるため、できるだけ控えてみてください。また、寝室の空調を調整して快適に眠れるよう工夫することもポイントです。暑い時期の理想的な寝室の温度は、20℃前後で湿度は40〜70%といわれています。

湯船に浸かる女性

2.ぬるめのお風呂でリラックスする
ぬるめのお風呂にゆっくり浸かると血行が促進され筋肉の緊張がやわらぐため、リラックス効果が得られます。38〜40℃のお湯に、15〜20分程度浸かってみてください。ただし、抗がん剤治療中の方は体力を消耗しやすいため、長時間の入浴は避けましょう。

部屋でストレッチをする女性

3.軽い運動でリフレッシュする
室内でできる軽い運動で、気分をリフレッシュしましょう。たとえば、ストレッチやヨガは自宅でかんたんにでき、リラックス効果があります。抗がん剤治療中の場合は無理のない範囲で行い、体調に合わせて短い時間から始めてみてください。がん治療中の方は、運動を始める前に主治医に相談しましょう。

梅雨の時期に試してほしい気分転換のヒント

憂うつになちがりな梅雨の時期を楽しめるヒントをご紹介します。

ピンク色の線香

★雨音を聴きながら静かに瞑想する
自然が奏でる雨音には、脳がα波を発する高周波が含まれています。雨音をBGMに瞑想の時間を持つことは、心身のリラックスに効果的です。
まず、静かで落ち着ける場所を見つけましょう。雨音が聞こえる窓辺やベランダが理想的です。背筋を伸ばし目を閉じて、ゆっくりと深呼吸を繰り返します。雨の音に意識を集中させ、雑念を取り払うことを心がけてみてください。心の中に静けさが広がり、リラックスした状態を感じられるようになるでしょう。

美術館

★美術館で芸術に触れるひとときを過ごす
梅雨の時期は外出が億劫になりがちですが、あえて美術館に足を運んでみてはいかがでしょうか?美術館は天候に関係なく楽しめる場所。静かで落ち着いた環境の中で芸術作品に触れることで、心が豊かな時間を持てます。冷暖房が完備されているため、蒸し暑さから解放された快適なひとときを過ごせるでしょう。とはいえ身体の冷えすぎを防ぐため、羽織物も忘れずに。

ミント

★ハーブや観葉植物を育てる
お家の中での過ごし方を充実させることも梅雨時期のポイント。ハーブや観葉植物を育てることで、自然とのつながりを感じられストレスが軽減します。
たとえば、バジルやミントなどを育ててみてはいかがでしょうか?パスタやサラダなど、ちょっとした料理の調味料としても使えます。また、緑色には鎮静効果があるため、こころを落ち着ける作用があります。植物の成長を見守ることで、日々の生活に小さな楽しみを発見できるでしょう。

ただし、憂うつな気分が長期間続く場合や日常生活に支障をきたす場合は、抗がん剤の副作用など他の要因も考えられます。まずは、主治医に相談し専門家のサポートを受けることをおすすめします。

いかがでしたか?
梅雨の時期は、憂うつに感じられることが多い季節です。自分にとって心地よいセルフケアの方法を見つけ、この時期を少しでも快適に過ごしていただけることを願っています。

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