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【看護師監修】寒くなるとこころも落ち込む?秋冬のこころのケア

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秋の深まりとともに、夜が長くなってきました。がん告知や治療、家族や仕事のことなど、心配ごとが絶えないという方も多いでしょう。でも、そのこころの落ち込みは、病気だけが原因ではないかもしれません。今回は、秋から冬にかけてのこころと身体のケア方法をご紹介します。

秋~冬にこころと身体がトーンダウン。その理由は?

秋から冬にかけては、こころと身体のバランスが崩れがち。この時期特有の「トーンダウン」には、いくつかの理由があります。

● 日照時間が減る

黄色く紅葉した木々

秋冬は日照時間が短くなり、セロトニンの分泌が減少するため、気分が落ち込みやすくなります。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、気持ちの安定に欠かせない物質。太陽の光を浴びることで、脳内で分泌されます。

がん治療中の場合は、体調や治療の影響で室内で過ごす時間が増え、自然光を浴びる機会がさらに減ることもあるでしょう。セロトニンの分泌が低下し、気分の落ち込みが強まってしまいます。

● 気温が下がる

温度計

寒さが増すと血管が収縮し血流が悪くなるため、筋肉がこわばりやすくなります。肩こりや頭痛、全身のだるさを感じ、結果的に心身への負担が少しずつ蓄積される可能性があります。また、日中と朝晩の寒暖差もあるため、自律神経も乱れやすくなります。

● 空気の変化による体調不良

目頭を押さえる女性

秋冬の乾燥した空気で、喉や鼻の粘膜がダメージを受けやすくなるため、注意が必要です。夜間に喉が渇いたり、鼻詰まりが起きたりすることで、睡眠が浅くなることがあります。睡眠不足が続くと身体の回復力が低下し、免疫力が落ちるため、風邪や体調不良を引き起こしやすくなります。

● 秋うつや季節性うつ病にも注意

ハートのキャラクターが涙を流しているイラスト

秋から冬にかけて発症するいわゆる「秋うつ」。日照時間の減少などが原因で、毎年同じ時期に気分の落ち込みが強くなる季節性うつ病です。おもな症状には、気分の低下、疲労感、過眠などがあります。毎年のようにうつが繰り返される場合、季節性うつ病の可能性もあるため、まずは主治医に相談してみましょう。

寒くなる時期に気をつけたい、自己管理のポイント

秋冬の時期は、心身のバランスを保つための自己管理がポイントです。

1.十分な日光を浴びる
秋冬でも、十分な日光を浴びましょう。太陽の光を浴びるとセロトニンが生成され、気分が明るくなります。朝起きたら15分程度の散歩をするだけでも効果的です。外に出るのが難しいときは、ベランダや庭で日向ぼっこをしてもよいですね。よく噛んで朝ごはんを食べる、という行為もセロトニンの分泌に繋がります。

2.規則正しい生活をする
できるだけ規則正しい生活を心がけましょう。生活リズムが乱れると自律神経も乱れるため、心身にさまざまな不調があらわれてしまいます。とくに、睡眠・食事・運動は、こころと身体の状態を安定させるうえで重要です。ただし、完璧を目指す必要はありません。体調に合わせ、無理なくできる範囲で実行してみてください。

3.身体を温める
秋冬の効率のよい冷え対策は、3首と呼ばれる首・手首・足首を温めること。3首は皮膚が薄く太い血管が通っているため、外気の影響を受けやすく、体温の低下を引き起こしやすいからです。たとえば、マフラーやネックウォーマー、手袋、厚手の靴下などを使って、意識的に温めるとよいでしょう。

マフラーを巻いている女性

「体温を上げると免疫力が上がる」と聞いたことがある方は多いかもしれません。実は、発熱に近い体温の上昇は免疫細胞を活性化し、身体の防御力をサポートする効果があるといわれています。
たとえば、体を温める方法として毎日の入浴はとてもおすすめです。湯船に10~15分程度つかると、体温が1度ぐらい上昇します。お気に入りの入浴剤を使えばリラックス感が得られ、こころも身体も温まるでしょう。

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自然炭酸泉と同じ「重炭酸イオン」のお湯になる入浴剤。
重曹とクエン酸のパワーで血行・血流が促進され、新陳代謝もアップ。老廃物を体外へ排出してくれます。着色料や香料など不要な物は添加していないので、お肌の弱い方も安心してご使用いただけます。冷え性・肩こり・頭痛はもちろん、がん治療中のシャンプーの刺激が気になるときも、頭皮の汚れの除去にお使いいただけます。

Hot Bubble PRO(ホットバブルプロ)

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落ち込んだら試してほしい、こころのケアのヒント

落ち込みがちな秋冬の時期に試してほしいヒントをご紹介します。

アロマの香りでリラックスする

紅茶、アロマキャンドル、アイマスク

アロマの香りを嗅ぐと、その刺激が嗅覚を通して脳へと素早く伝わります。嗅覚を通した刺激は0.2秒もの速さで自律神経を整える視床下部、ホルモンの分泌を促す下垂体へと届き効果を発揮します。
たとえば、ラベンダーやオレンジスイートなどはリラックス効果が高く、気持ちが落ち着きます。ハンカチやティッシュに数滴垂らして嗅いでみてもよいでしょう。

温かい飲み物で癒し時間を持つ

ハーブティー

温かい飲み物を飲みながら、自分を癒す時間を持ってみてください。たとえば、カモミールなどのハーブティーには、ストレスや不安を和らげる効果があります。
ただし、服用しているお薬がある方は、薬との飲み合わせに影響する場合があるので、ハーブティーの飲みすぎには注意しましょう。
こちらの記事でもご紹介しています。

また、ホットミルクに含まれるトリプトファンという成分は、セロトニンの生成をサポートしリラックス効果をもたらします。安眠効果も期待できるため、就寝前のひとときにおすすめです。

いかがでしたか?
秋冬はこころが負担を感じやすい季節。セルフケアの方法を取り入れて、この時期を少しでも快適に過ごしていただければと思います。自分を大切にする時間を持って、ゆったりとした気持ちで日々を過ごしてみてください。

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