みずみずしく、キラキラと輝く果物が次々と旬を迎えます。この時期、店頭でよく目にするのが梅ですが、梅以外にもさまざまなフルーツで簡単にシロップを作ることができます。
抗がん剤治療の副作用で食欲がないとき、安心できる素材や製法の飲み物で身体を労わりたいとき、美しいフルーツシロップがそっと寄り添い、心身を潤してくれるかもしれません。
フルーツシロップの作り方、基本は1:1
「自家製のフルーツシロップ」と聞くと「ちょっと意識高い系?むりむり!」なんて思うかもしれませんが、作り方はとても簡単。フルーツの分量1に対して、砂糖の分量1を交互に入れるだけ。
例えば果物が250gなら砂糖も250g。お酢やハーブをプラスする、という技もありますがまず基本はフルーツと砂糖、1:1で覚えてください。
まず果物は基本的にどんなものでも作れます。ただし梅やブルーベリーは丸ごと、柑橘類はカットして、キウイは皮をむいて…など果物のエキスを出しやすくするよう下準備を変える必要があります。
次に砂糖ですが氷砂糖、きび砂糖、ビート糖、黒砂糖…どの砂糖を使うかはこれも好みによりますが、初めて作る方は氷砂糖がおすすめ。果物の色をきれい保ち、風味もしっかり引き出してくれます。色の濃い砂糖を使うと、シロップの色も濃くなりますので気をつけてくださいね。
フルーツと砂糖の分量は1:1が基本ですが、甘さを控えめにしたい方は砂糖を0.8にするなど減らしてもOK。ただし、砂糖の量を少なくするとカビやすくなるので注意が必要です。
美味しく作るために、おさえておきたい3箇条
フルーツシロップの作り方はとてもシンプルですが、美味しく作るために次の3点はおさえましょう。
①保存瓶は消毒してから使う
フルーツシロップ作りで最も気をつけたいのが「カビ」。湿度が高くなる時期ということもあり、水分が残っているとどうしてもカビやすくなります。
保存瓶は煮沸消毒、あるいはアルコール消毒を。煮沸消毒の場合は沸騰したお湯の中に瓶をくぐらせ(やけどに気をつけて!)、しっかり乾燥してから使います。瓶が耐熱性でない、あるいは煮沸するお鍋がない、という場合はアルコールスプレーを吹きかけ、清潔なクロスで軽く拭き取ります。
果物は洗ったあと、水気を拭き取ることもお忘れなく。
②保存は冷暗所に
鮮やかな果物と氷砂糖のコントラストは美しく、思わずお部屋の目立つ位置に置きたくなりますが、そこはぐっとこらえてください。直射日光が当たらない、湿気の少ない、いわゆる「冷暗所」に保存しましょう。日当たりのよいワンルームの場合は冷暗所を探すのが難しいのですが、玄関の隅っこなどはいかがでしょう?
③1日1回、コロコロ転がす
氷砂糖がじわじわと溶けてきたら、まんべんなく糖液が果物にコーティングされるよう瓶をコロコロ転がしましょう。忙しいときはつい忘れがちですので、例えば起床時や帰宅後など、1日のルーティンに「コロコロタイム」を組み込んでおくと良いかもしれません。ちょっと面倒かもしれませんが、果物の変化を見守りながらお世話するこの時間もぜひ楽しんでください!
完成後、果物はどうする?
瓶の中の砂糖が溶けたらシロップの完成です!
だいたいこの季節は、目安として1週間〜10日ほどでしょうか(果物にもよります)。時間がたつほどこっくり、まろやかになりますので味見をして好みのタイミングで召し上がってください。
シロップが完成したら果物は取り出し、冷蔵保存がおすすめです。王道としての楽しみ方は炭酸割りや水割り。お風呂上がり、自家製シロップを冷えたソーダで割ってシュワシュワしながらクールダウンする。幸せです。
取り出した果物はそのまま食べてもOKですが、ヨーグルトにのせたり、パンケーキにトッピングしたり、お肉料理に添えたり、もし余裕があればジャムにするのもいいですね。
これから旬を迎えるおすすめ果物
季節をぎゅっと閉じ込め、好きなときに楽しめるフルーツシロップ。
これから旬を迎えるおすすめの果物をご紹介します。
[梅]
フルーツシロップの王道!梅は収穫時期によって「青梅」「完熟梅」「超完熟梅」と変わります。シロップにおすすめなのは、すっきり爽やかな風味が特長の「青梅」。店頭に並ぶのは5月下旬〜6月いっぱいくらいですので、お見逃しなく!
[さくらんぼ]
赤く鮮やかでコロンとした形は見ているだけで元気をくれます。品種によって異なりますが、さくらんぼの旬は5月下旬〜7月。傷みやすいので手に入れたらなるべく早くいただくか、シロップにしてください。
[ブルーベリー]
食べるとプチっと皮が弾け、甘さと酸味が広がるブルーベリー。国産ブルーベリーが旬を迎えるのは6月~8月頃です。ジャムやお菓子でしか食べたことがない、という方はもしスーパーで見かけたらぜひこの機会にチャレンジを!
[パイナップル]
国産パイナップルが出回るのは5月〜8月ですが、輸入ものであればそれ以外の季節でも手に入りやすいフルーツです。パイナップルは皮を剥いて一口大にカットしてお使いください。ローズマリーを1〜2枝加えると風味がupします。
フルーツシロップのススメ、いかがでしたか?
旬の時期は産地や品種によって異なります。出会いのタイミングと、そしてご自身の体調のよいタイミングがあったときに、お試しください。小さな元気をチャージして、夏を迎えましょう。
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