医療用ウィッグにインナーキャップは必要?役割や選び方、着用方法までわかりやすく解説

医療用ウィッグにインナーキャップは必要?役割や選び方、着用方法までわかりやすく解説

医療用ウィッグが必要になる場合には、同時にインナーキャップも揃えておきましょう。インナーキャップは、汗や皮脂などからウィッグを守ってくれます。

しかし、初めてウィッグを使う方にとっては、インナーキャップの必要性が理解しにくいかもしれません。

そこで、この記事ではインナーキャップの役割や選び方を解説していきます。

そもそもインナーキャップとは?

そもそもインナーキャップとは?

インナーキャップとは、薄手の布やネットでできたキャップを指します。「インナー」という言葉のとおり、ウィッグの下に着用するものです。水泳帽のような形をしており、抗がん剤治療や脱毛症などで脱毛し、ウィッグを装着している時期に主に使います。

髪が短い場合はネットの代わりに、脱毛して髪がない場合はウィッグのインナーとして使用します。

インナーキャップの主な2つの役割

インナーキャップの主な2つの役割

インナーキャップには、主に2つの役割があります。

ウィッグを長持ちさせるため

基本的にウィッグは長時間着用するため、頭皮からの汗や皮脂が付きやすいものです。しかし、汗や皮脂などで汚れてしまったからといって、着用するたびにウィッグを洗うと、摩擦や抜け毛などにより、ウィッグが痛む原因になってしまいます。

そのため、インナーキャップを着用して、汗・皮脂などの汚れからウィッグを守ることが大切です。汗・皮脂を吸収してくれる素材なら、ウィッグを保護する効果がより期待できるでしょう。

地肌が透けないようにするため

地肌が透けないようにするため
(左)キャップなし            (右)キャップあり

ウィッグの多くは、ネット状の下地に毛髪がついている作りです。脱毛している時期にそのままウィッグをつけると、髪の分け目や隙間から地肌やウィッグの網目が見えてしまうこともあります。

暗い色味のインナーキャップを脱毛期に着用すると地肌が透けず、ウィッグの網目も目立ちにくくなります。

インナーキャップとヘアネットの違い

インナーキャップとヘアネットの違い

インナーキャップもヘアネットもウィッグを着用する際に使うため、どのような違いがあるのがわかりにくいと感じる方もいるかもしれません。

適切に使い分けられるように、ここでインナーキャップとヘアネットの違いなどを押さえておきましょう。

ヘアネットとは

ヘアネットはウィッグの着用前に、地毛をまとめるために使います。ヘアネットには通常、伸縮性のある細かい網目状の素材が使われていますが、インナーキャップは伸縮性のあるものとないものがあります。伸縮性のある網目状のものはヘアネットと呼ぶことが多く、インナーキャップは素材が布やネットで、キャップ状に作られているものを指すことがほとんどです。

ヘアネットは、抗がん剤治療の回復期など、髪がある時期に使用します。ウィッグ着用前に地毛をまとめることで、ウィッグがかぶりやすくなります。さらに、ウィッグ着用時のシルエットもきれいになり、見た目も自然な印象になるでしょう。

インナーキャップとヘアネットは両方必要?

インナーキャップとヘアネットは、重ねて使うのは避けたほうが良いでしょう。ウィッグがずれる原因になるほか、ウィッグのなかが蒸れやすくなります。

インナーキャップの着用方法

インナーキャップの着用方法

ここからは、インナーキャップやヘアネットの着用方法を確認していきましょう。

基本的に、髪がある時期にはヘアネットを、脱毛中にはインナーキャップを使用します。髪がある場合はゴムやピンで髪をまとめておき、脱毛中には頭皮の汗や汚れをよく拭き取ってから着用してください。

インナーキャップの着用方法は以下のとおりです。

  1. 縫い目が直接肌に触れないよう、インナーキャップの縫い目を外側に向けます。
  2. 水泳帽をかぶる要領でキャップを頭にあて、後方までしっかりとかぶりましょう。

ヘアネットは以下の手順で着用します。

  1. ヘアネットのゴムの太いほうを下側に、縫い目のあるほうを後ろ側にした状態で、そのままヘアネットを頭からかぶり、首元まで通します。
  2. ヘアバンドをつけるのと同じように、ヘアネットを髪の生え際まで持ち上げます。額の上、耳の横、うなじの部分をそれぞれヘアピンで留め、ヘアネットと髪を固定します。ウィッグを傷める原因になるため、ヘアピンの先は髪やヘアネットの中に収めてください。
  3. 凹凸がないように頭全体を丸く整えます。このとき、ヘアネットのゴムの太い部分が、生え際より1cmほど上になるようにしましょう。着用できたら、ヘアネットから耳を出します。

ヘアネットの着用方法に関しては、以下の動画でも解説していますので併せてご覧ください。

ウィッグをきれいにつけるには、ヘアネットの着用時に髪をできるだけコンパクトにまとめるのがポイントです。

髪を後頭部でまとめたり、お団子状にまとめたりしないように気を付けましょう。頭のシルエットを丸くするイメージで、髪を小さく平らにまとめることが大切です。

インナーキャップは布タイプがおすすめ

インナーキャップの種類は、大きく分けてネットタイプと布タイプがあります。

ネットタイプは、長髪の方がウィッグを着用する際や、おしゃれ・コスプレ用のウィッグを着用する際に使用することが多いものです。脱毛症状がみられる際に着用する、医療用ウィッグには不向きといえます。

一方の布タイプは、主に医療用ウィッグとともに使用されるものです。肌触りの良い素材が使われているため、頭皮への刺激も少ないという特徴があります。治療中は頭皮が敏感なため、布タイプを選ぶのがおすすめです。

頭皮にやさしいレディススヴェンソンのインナーキャップ

頭皮にやさしいレディススヴェンソンのインナーキャップ

ここからは、レディススヴェンソンで取り扱っている、頭皮にやさしいインナーキャップを紹介します。

ガーゼキャップ

綿100%のガーゼキャップです。触り心地の良い素材で、肌が敏感なときにも安心して使えます。

頭皮の皮脂や汗を吸い取ってくれるため、帽子やウィッグをかぶったときにも蒸れにくくなるでしょう。髪があるときの約3倍、頭皮の汗や皮脂が気になるといわれる脱毛中だからこそ頭皮を清潔に保ちたい、という方にもガーゼキャップはおすすめです。中性洗剤で手洗いできてすぐに乾くため、衛生的に使えます。

そのほかに、ガーゼキャップをかぶると、ウィッグがずれにくくなる効果も期待できます。

カラーは黒・肌色・コンビの3種類です。サイズはS(頭囲:49cm~53cm)・M(頭囲:53cm~57cm)・L(頭囲:57cm~61cm)の3つから選べるため、あらかじめ頭囲を測っておけばフィットするものを探しやすいでしょう。

ガーゼキャップはこちら

インナーキャップを使用して敏感な頭皮をやさしく保護しましょう

インナーキャップには、ウィッグの刺激や汗・皮脂などの汚れから頭皮を守る効果があります。脱毛している時期には黒のインナーキャップを着用すれば、ウィッグの網目から地肌が透けてしまうこともありません。

抗がん剤治療中で肌が敏感な時期には、特に医療用に配慮されたやさしい作りのインナーキャップがおすすめです。

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