まだまだ蒸し暑い日が続き、ウィッグユーザーにとっては悩ましい季節。
とくにロングウィッグを着けている方は、首まわりやえりあしが暑いのではないでしょうか。そんなときは、涼やかに、かわいくまとめてしまいましょう。治療中少しでも快適に、そしてウィッグでもおしゃれを楽しめるよう、ロングウィッグのまとめ方や注意点をお届けします。
2024年、ヘアアレンジのトレンドは?
2024年も引き続き「ゆるく」「無造作」にまとめるのが、ヘアアレンジのトレンドです。
これはポニーテールも、おだんごも、くるりんぱ(結んだ毛束の間に、毛先をくるりと回して入れ込むアレンジ)でも同じこと。顔まわりやえりあし、結び目はキュッとタイトにせず、毛束を少しずつ引き出してニュアンスを出すと今っぽく仕上がります。
この「ゆるく」「無造作」に仕上げるトレンド、最近ウィッグを使い始めた、というビギナーさんにもぴったり。ウィッグはヘアアレンジをしたときに、どうしてもキャップ部分のネットやえりあし、もみあげの部分が見えてしまうことがあります。髪の毛をきっちり上げるより、ラフにおくれ毛を出しながらまとめることで「ウィッグならではのチラ見え」を目立ちにくくしてくれます。
また、「無造作」に仕上げようとしたのに、なんだかボサボサになり疲れて見えてしまう……というお悩みも、無造作ヘアあるあるです。そんな方は次の2つのポイントに気をつけてみてください。
★point1 引き出す髪を少量にすること
髪の毛は指先でつまむように、少しずつ引き出してください。とくにストレートの場合は引き出す髪の量が多すぎると不自然になってしまいます。
★point2 スタイリング剤をなじませておくこと
あらかじめスタイリング剤をなじませておくと、ニュアンスが作りやすくなります。ただしスタイリング剤は、ウィッグ専用のものをご使用ください。
地毛とは違います!ウィッグのヘアアレンジ、5つの注意点
地肌のようなつむじ(人工皮膚)がついていたり、自分に似合わせてカットできたり、ほぼ自分の髪のように扱えてしまう近ごろのウィッグ。けれどやっぱり、地毛とは違います。ヘアアレンジする際、大切なウィッグを傷つけてしまわないよう以下の5つのことに注意してください。
ドライヤーやヘアアイロンの使用は基本的にNG
毛材(人工毛、人毛、ミックス毛)やメーカーにもよりますが、化学繊維で作られた人工毛は熱に弱いのが特徴です。近ごろは人工毛でも熱に強いタイプも出てきているので、まず、お持ちのウィッグがどのタイプかご確認ください。
ピンを刺すときは、ウィッグのネットに気をつけて
ヘアアレンジの際、ヘアピンを深く刺しすぎるとネットに穴を開けてしまうことがあります。クリップタイプの方が深刺しを防げます。
ワックスやバームなど、スタイリング剤の使用はお店で相談
事前にワックスやバームを使うとぐんとスタイリングがラクになり、キープ力もupします。毛材を傷めずにオフできるものかどうか、購入したお店に聞いてから使うのがベターです。
スタイルキープのスプレーは、ウィッグ専用のものを
スタイリングをがっちりキープするハードタイプのスプレーは落ちにくく、毛材を傷めてしまうことがあるので基本的にはNGです。どうしても、という場合はウィッグ専用のものをお使いください。
アレンジのあとは、生え際のチェックを忘れずに
まとめ髪スタイルにした場合、おろしているときよりも生え際やフェイスラインが目立ちます。ネットやキャップが見えていないか、不自然な位置ではないか、スタイリングの仕上げに鏡で全方位チェックしましょう。
プロが伝授☆可愛く仕上がるウィッグアレンジ
かんたんなのにトレンド感があるロングウィッグのアレンジを、医療用ウィッグ スヴェンソンのウィッグスタイリストがご紹介します。
普段のおしゃれや、ちょっと特別な日にも!おだんごと三つ編みアレンジ
1. 耳上の髪をとって、大きめのおだんごを作る
おだんごを作る位置をなるべく下の方にすると、まとめた時にえりあしが隠れて◎
2. 残りの髪を片側に寄せ、三つ編みにして少しほぐす(フォーマルな印象にしたい場合はほぐさなくてもOK)爪の先で少しずつ細かくほぐすと、今っぽいニュアンスに。
3. おだんごに三つ編みを巻きつけて、崩れないようピンで留める。
このときウィッグのネットに引っかけないように注意。
4. 余った髪もなかにおさめ、ピンで留める
5. 全体をととのえて完成!
風船みたいな丸さがキュート!ローポニーアレンジ
1. トップの髪を結び、指でつまんで軽くほぐす。少しずつ細かくほぐすと、今っぽいニュアンスに。
2. 耳上の髪を、先に結んだ髪と一緒に結び、ゴムの上を丸くふくらませるように広げる。
3. えりあしまで同じように繰り返す。両サイドからもってくる髪の量を同じくらいにするとバランス◎
4. えりあしから下の髪はふたつに分け、クロスさせてから結び、形をととのえる。クロスして結ぶことで、ふんわり感アップ!
5. 全体を整え、お好みのヘアアクセサリーを着けて完成!
慣れていない方でも挑戦しやすいヘアアレンジを考えてみましたが、いかがでしたか?
「自分でやるのは自信がない」「大事なウィッグを傷めるか心配」という方も大丈夫。医療用ウィッグスヴェンソンでは、全国のスヴェンソンサロンで「ヘアアレンジ」の相談・ご予約も受け付けています。
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エレガントな印象をくれるロングウィッグ。ボリュームがある分、暑い時期は大変ですが、その長さがあるからこそ、アレンジも楽しめます。「ゆるく」「無造作」がトレンドな今期は、多少アレンジが崩れたとしても不自然に見えません。ウィッグのヘアアレンジ、挑戦してみませんか?
協力:スヴェンソン渋谷サロン
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