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がん治療はどうだった?体験者のリアルボイス NAOMIさん

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ご自身も医療に従事し、身内の方にも医療従事者が多いNAOMIさん。がんと診断されてから、信念をもって治療に向き合う姿勢や、3人のお子さんへの伝え方など、前向きでカ強いお話を伺うことができました。

プロフィール
NAOMIさん(40歳) 愛知県
〔家族構成〕夫、長男12歳、次男6歳、長女2歳
〔がんの部位〕乳房
〔取材時の状況〕抗がん剤→手術・放射線予定

出産後の健康診断で再検査に

娘を出産した翌年、1年越しに受けた健康診断で再検査になりました。1回目、2回目…と期間をあけて検査をクリアして、きっと大丈夫だろうと思って行った3回目の再検査で、がんが見つかりました。

出産後の健康診断で再検査に

告知自体は、私も主人も医療従事者なので、冷静に受け止められました。その後の検査でステージ1でHER2陽性だと分かり「1年くらいは出歩けないな」と何となく思いました。治療は抗がん剤から行うという説明を受けて「じゃあ髪の毛があるうちにディズニーランドに行こう!」と、その足でチケットを取りに行きました。

脱水症状になるまで副作用を我慢してしまったことも

副作用は下痢がすごくて、口内炎が30個くらいできて、口を閉じていても痛い状態でした。痛み止めを飲みながら食事だけはしていたのですが、食べる量が滅っていたようで、ひどい下痢と相まって脱水症状に。病院に行ったら即入院と言われてしまいました。

脱水症状になるまで副作用を我慢してしまったことも

下痢くらいで⋯とか、副作用だから我慢しなくちゃ、と思ったらいけないですね。その日は夏祭りだったので、すごいスピードで点滴を落としてもらって、なにがなんでも帰りたい!と先生に伝え、夕方に数値が安定し帰る事ができました。

困ったら周りの人に頼ることを知ってほしい

子どもたちには明るい時間帯に集まってもらって話をしました。子どもに分かるようながんの本を読んでもらったら「大変なんだなって思った」と言ってくれましたね。あとは長男が「僕たち自分のことは自分でやるから、ママ、なるべく寝てて」って。次男は「僕、絶対に泣かない」って言ったんで、だから「そうだね、ママも泣かない。泣くのは、完治はないかもわからないけど、一通りすべて治療終わって大丈夫って思った時ね」って約束しました。

息子たちとの約束

それから、子ども3人と一緒に病院の前まで行って「ママはこの病院で朝から夕方まで点滴してるから」と説明しました。そして、助けてくれる人たちの名前と電話番号のリストを渡したんです。

困ったら周りの人に頼ることを知ってほしい

病気の名前だけを伝えるより、治療法や、サポートしてくれる人が周りにいることを教えてあげたいなって。人を頼ること、助けてって言えることがいちばん大事だって伝えたかったんですよね。

こんなに生活がラクなら一生ウィッグでいいかも

先生から脱毛すると聞いていたので、すぐウィッグを用意しようと思いました。脱毛の知識は何もなくて、美容師の友達に聞いたら、医療用(ウィッグ)があるって聞いたんですね。
とりあえず家から近い既製品ウィッグを扱うお店に行ったら、それなりにクオリティーが高いことがわかったんです。でも自分の髪と比べると毛量が少なくて、それで「やっぱりしっかりした医療用を1回見に行ってから決めよう」と思い、病院にカタログがあったスヴェンソンにすぐに予約を入れました。

スヴェンソンにすぐに予約を入れました

ちょうど子どもの卒業・卒園を控えていて、ある程度フォーマルな感じのものを意識して選びました。買っただけでスキップしたくなるぐらい、前向きになりましたね。脱毛に対して覚悟は決まっていても、やっぱりウィッグがあると安心。治療前に試着して買ったので、髪の毛がなくなっちゃうという恐怖は、私の場合は本当にありませんでした。

「むしろこんなにいいウィッグがあるんだ」と思いましたね。子どもの世話があると、自分の髪に気を遣う余裕がないけど、ウィッグならいつでも綺麗なヘアスタイルなので一生ウィッグでいいかも!と思えるぐらい(笑)。

病気になって気づいたこと、知ることができたこと

これは病気になったから気づけたんですが、普段からウィッグを使うのもいいかなって。そのぐらい快適だったんです。私は大ざっぱな性格ですし日々が忙しいこともあって、お店でやってもらえるシャンプーなどのメンテナンスが助かりました。

病気になって気づいたこと、知ることができたこと

そして、治療中の私を支えてくれた家族や友達。あと、市のサービス(ファミサポ)も利用しています。こういうサポートの存在を知って活用することもすごく大事なことですね。

がんになって良かったとは決して思わないですけど、子どもの成長とか、がんになって気付いたことが本当に多かったです。もちろん、不安にならないかって言われたらゼロではないですが、不安に負けたら治療はできないので、あんまり考えないように意識をしてます。

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