がん治療中は、副作用やストレスから食欲が落ちてしまうことも少なくありません。思うように食べられないと「栄養不足になるのでは…」「体力が落ちてしまうのでは…」と不安になりますよね。今回の記事では、食欲がないときにおすすめの食べもの、控えた方がよい食べもの、そして食事を楽しむコツをご紹介します。

食欲が出ない…その原因は？

食欲不振は多くの人が経験する症状ですが、がん患者さんの場合、がんそのものや治療の影響による吐き気や倦怠感、味覚の変化、口内炎などの副作用が原因となっていることがあります。

また、消化器系疾患や精神的ストレス、生活習慣の変化、疲労、運動不足、睡眠不足なども関わってきます。これらいくつかの原因が重なって食欲不振になったり、明確な原因は不明でも思わぬストレス負荷で食欲が出なくなることも考えられます。

なかなか食べられないとき、どんな食事を摂るといい？

食欲がなく、なかなか栄養を摂れないとき、少しでも食べやすいものや栄養価が高いものを知っておくと、気持ちも和らぐものです。ここでは食欲がないときにおすすめの食事と、なるべく控えた方がよい食事をご紹介します。

食欲がないとき、おすすめの食事
体力を維持するには、タンパク質やエネルギーを摂ることが大切。食欲がないときであれば、消化によい食べもの・飲みものから必要な栄養素を補給しましょう。例えば、おかゆやうどん、そうめん、スープ、茶わん蒸し、豆腐、プリン、ゼリーなど、のどごしがよくさっぱりとして、香りが控えめなものがおすすめです。コンビニやドラッグストアでも手に入るので、手軽に食べられます。

暑い季節に夏バテ対策として注目された甘酒は栄養価が高く、じつは寒さによる全身の不調や風邪予防にも効果的。冷凍保存も出来るので作り置きもおすすめです。
ほかにも栄養価の高い栄養補給ドリンクやゼリーは、口内炎で固形物が食べにくいときに最適です。日持ちもするので、気分がいいときに少しでも胃に入れられるようにストックしておくと心強いです。

☆無理せずおいしく栄養補給ができるゼリー
体力を維持するならタンパク質とエネルギーを摂ることが大切です。このゼリーは1個（40g）にタンパク質5.0gが配合され、カロリーは100kcal。サイズは小さいのにとってもハイカロリー！無理せずに食べられる量なので、食欲不振の際におすすめです。りんご味、もも味、レモン味、いちご味、バナナ味、焼き芋味の6種類がセットになっており、飽きずにおいしく栄養補給ができる優れものです。

エンジョイ 小さなハイカロリーゼリー 6種類 40g×24個 3,888円（税込）
少量でタンパク質＆エネルギー補給したい方におすすめ！

できれば控えた方がよいもの
食欲がなく、吐き気や嘔吐があるときは、消化の悪い食材や香りが強いもの、刺激物は症状を悪化させる可能性があるため、なるべく控えるようにしましょう。

例として、辛い料理や味つけが濃い料理、油脂を多く使った料理などは、食欲を刺激することもありますが、体調が万全でないときは避けた方が無難です。
消化しにくいきのこ類やこんにゃく、食物繊維の多いたけのこやゴボウ、香りの強いセロリやニンニクといった野菜なども控えておいた方がいいでしょう。

何より、

食事そのものを楽しむことが大切

食欲がなくなかなか栄養を摂れないときは、つい「しっかり食べなきゃ！」「栄養価のあるものを食べないとダメ！」と焦ってしまいがちです。しかし、食べる義務感や栄養価ばかりを気にしていると、気持ちも落ち込みやすくなるため、まずは食事そのものを楽しむようにしましょう。

味覚には個人差があるので自分にとって食べやすいものを見つけることが大切です。市販の栄養補助食品でもおいしいと思うなら上手に取り入れてみてくださいね。そして、「食事は1日3食」といったことにこだわることなく、ご自身のタイミングで少量ずつ、楽な姿勢で食べてみましょう。

食欲をそそると言われている暖色系の食材で料理を作ったり、温かみのある食器を用いたりしながら、ビジュアルで食欲増進を図ってみるのもひとつのアイディアです。カラフルな野菜やフルーツを使ったジュースは見た目にも美味しい栄養補給になりますね。

食欲不振によりなかなか栄養補給ができないときは、焦らず、まずは食べられるものを摂ることが基本です。今回ご紹介した内容をとともに、ぜひご自身に合ったメニューやタイミングを探ってみてください。