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今年も「マスク」を着ける夏がやってきました。マスクについてはいろいろ気になることがありますが、その中でも今回は「マスク焼け」に注目。輝く美肌が眩しい皮膚科医の工藤 清加先生に質問しました。それでは工藤先生、よろしくお願いします!
Q.そもそも「マスク焼け」とは?
マスクを着けていない部分が日焼けしてしまうことです。マスクをしているとファンデーションやクリームで汚れるのが嫌で、なにも塗らない方がけっこういらっしゃいますが、マスクを取ったらマスクの跡がクッキリ…なんてことも。マスクから出ている目元はもちろん、ゴムのまわりなど日焼けをされている方が多いようです。
また、白は光を反射します。白いマスクを着けている方は紫外線が反射し、マスクを着けていない部分がますます日焼けしやすいので注意が必要です。
Q.マスクで隠れてる部分も日焼け止めは必要?
マスクを着けていても紫外線は通過するので、日焼け止めは顔全体に塗りましょう。マスクをしていない目のまわり、おでこ、耳の前は必ず二度塗りを。こまめに塗りなおすことも忘れないでください。
ファンデーションがマスクにつくのを嫌がり塗らない方もいらっしゃいますが、逆に肌荒れやシミ、シワの原因となりますので、しっかりつけるようにしてください。梅雨明けからは日差しもより強くなるので、日焼け止めとファンデーションは忘れずに塗りましょう。
Q.布マスクと不織布、日焼け対策ならどっち?
布マスクの場合、紫外線がどのくらいマスクを通過するかは、布目の密度と厚さと色が関係します。目の粗いほうが、紫外線を通しやすいのですが、布マスクでも3枚重ねの構造で、目が重なりあわないようであれば、ウィルスも紫外線も防ぐ効果があります。
マスクの色は濃いほうが、紫外線を通しません。そのため白よりは濃紺や黒などダークな色をおすすめします。
不織布の場合、UVカット剤を混ぜているものであればよいのですが、加工されているものは少ないです。なので、日焼け止めはしっかり塗りましょう。
Q.うっかりマスク焼けした場合、どうすればいい?
マスク焼けをすると、マスクと着けていない肌の境目が不自然になりますので、そこをケアしてあげることが大切です。マスク焼けしてしまった部分は、黒くなるだけでなくシミやシワになる可能性もあるので、抗酸化作用の成分の入った化粧品を使って、肌のリカバリー能力を高めましょう。
Q.マスク生活で気をつけることは他にありますか?
マスクの下で、口角をあげて笑ってみてください。
新型コロナウィルスの影響で人と会って話す機会が減っているため、頬の筋肉が使われず、たるんで下がってきます。マスクの下でこっそり口角をあげれば、口元の筋トレになります。
また長時間マスクを着けていると、だんだん口元の緊張感がなくなります。わたしは仕事柄一日中マスクを着けていることが多いのですが、帰宅しマスクを外したら、鏡張りの食卓で自分の顔を見て、緊張感を持つように心がけています。
気温の上昇とともにマスクを外したくなりますよね。マスクを着ける場面と外す場面、感染症対策だけでなく熱中症リスクや肌への影響など、マスクの使い方も工夫が必要のようです。マスク焼けだけではなく、マスクを長時間着けることで口もとに緊張感がなくなるというお話も、ちょっと驚きました。工藤先生、ありがとうございました。
わかばクリニック 理事長 工藤 清加
わかばクリニックを拠点に、健康美容をトータルにとらえた総合医療を展開する。「1人でも多くの人に美と健康を」をモットーに「わかばメソッド」を確立し、多くのセレブリティやモデルが訪れるクオリティーの高いクリニックを六本木に開設する。
自然食からLOHAS的ライフスタイルに至るまで自然健康志向であり、テレビ、雑誌などに多数の健康美容に関する知識を提供している。
日本皮膚科学会正会員/日本美容皮膚科学会正会員 / 日本レーザー医学会正会員 /日本抗加齢学会正会員 / サーマクール認定医/高濃度ビタミンC点滴療法認定医