マスクの着用は個人判断に委ねられ、いよいよ気温が高くなってきたいま、マスクをしていない人の姿も見られるようになってきました。とはいえ感染リスクの高いがん患者さんは、マスク着用を続行されている方も多いと思います。この記事では、マスクの着脱が多くなる気温の高い季節に向けて、崩れにくいマスクメイク(&カバーメイク)をご紹介します。
マスクの着脱で、メイクはより崩れやすく
がん治療中は一年中マスクが手放せない方も多いと思いますが、気温・湿度ともに高いこれからの時期は、いつも以上にメイクが崩れが気になりますよね。では、なぜマスクをするとメイクが崩れてしまうのでしょうか?
マスクによってメイクが崩れる原因は3つ。肌とマスクの摩擦、湿気や蒸れ、そして乾燥です。
話したり表情筋を動かしたりすると肌とマスクの間に摩擦が生じ、触れている部分のファンデーションが崩れてしまいます。夏はただでさえ高温多湿ですが、マスク内に呼気がこもることで外気よりも温度が高くなり、汗や皮脂が増えてヨレやテカリにつながるのです。
さらに、マスクにこもった湿気は、マスクをずらしたりはずしたりする際に一気に蒸発し、肌を乾燥させてしまいます。夏は湿気が多く乾燥しにくいイメージですが、汗が蒸発すると肌内部の水分まで奪われてしまうので、乾燥するリスクが高いのです。肌が乾燥すると、ファンデーションが粉っぽくなったりヨレたりするのはもちろん、皮脂の過剰分泌によりさらに崩れやすくなります。
汗ばむ夏もマスク美人に!崩れにくいメイクのポイント
暑い夏にマスクをしても美しいメイクをキープするには、ちょっとしたコツが必要です。ここでは、マスク美人に見せるメイクのポイントを3つご紹介します。
●ベースメイク
マスクをする際のメイクで一番気をつけたいのがベースメイク。
崩れを防止するためには、マスクの部分はファンデーションを塗らず、下地だけを塗るのがおすすめです。下地を塗っておけば肌のトーンを整えるとともに摩擦や乾燥から肌を守ることもできます。マスクをつけると目元に影ができて顔が暗い印象になりやすいため、トーンアップ効果があり崩れにくい下地を使用するのがポイントです。
どうしても顔全体にファンデーションを塗りたい場合は、リキッドファンデーションを薄めに塗り、濡れたスポンジで余分な油分を取り除きましょう。
マスクから出ている部分は、ファンデーションを適度に塗ってOK。目元はコンシーラーを使ってクマやくすみを隠すとより明るい印象になります。さらにチークも少し入れてあげると血色感もアップ。ただし、チークはマスクの縁や紐部分に付きやすいので、ほんのり色づく程度にしておきましょう。
●アイメイク
マスクをしていると顔の下半分が隠れ、せっかく華やかなリップメイクをしても隠れてしまいます。そのため、見えているアイメイクを普段よりもはっきりめにするのがおすすめです。
特に大人は、目元のたるみや色ムラでぼんやりした印象になりがちなので、アイブロウやアイシャドウをしっかり入れましょう。抗がん剤の影響などでまつ毛が抜けている場合や、目元に自信がない方は、アイラインを使えばよりくっきりした印象になりますよ。
眉毛も顔の印象を左右する大事な要素なのでしっかり描きたいところです。しかし、抗がん剤の副作用によって眉毛が脱毛している場合は、「アイブロウスタンプ」を試してみてはいかがでしょう。あらかじめ眉毛の形にデザインされたスタンプをポンッ!と押すだけで、美しいアーチ型の眉が描けます。
●仕上げにミストで乾燥防止
一通りメイクをしたら、仕上げにメイクキープ用のミストを顔全体にかけましょう。このひと手間で、ファンデーションだけでなくポイントメイクもしっかりキープしてくれます。乾燥が気になる方は水分量が多いタイプが、皮脂によるヨレやテカリが気になる方はさらっと仕上がるスプレータイプがおすすめです。
マスクの着け方にもくふうを
マスク美人を目指すなら、メイクだけでなくマスクの付け方も大切です。目の下ギリギリまで覆ってしまうと不健康な印象になるため、目の下は指1本分程度開けるのがおすすめです。
また、プリーツを開ききってしまうと顔も伸びた印象になるため、顎先に合わせるイメージで程よくマスクを伸ばしましょう。このようにマスクの付け方を工夫することで健康的に見せるだけでなく、小顔効果も期待できます。
マスクの着脱が多くなる夏でも、ちょっとしたコツや工夫でメイク崩れを予防すれば、顔全体をキレイに印象的に見せることができます。マスク美人を目指す方は、ここでご紹介したメイクのコツとマスクの付け方をぜひ実践してみてくださいね。
※2024年11月 更新
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