医療用ウィッグ(女性用)のスヴェンソン
医療用ウィッグ(女性用)のスヴェンソン
平日10:00~19:00 / 土日祝9:30~18:30

ライフスタイル密着取材 KUMIKOさん

プロフィール

家族と5人暮らし。仕事であるフリーのスポーツトレーナーを続けながら治療し、今年4月に念願のスタジオをオープン。自身の経験からリボンヨガ(乳がんリハビリヨガ)クラスを主宰。
取材時/乳がん。抗がん剤→手術→放射線を経て、経過観察中

母を亡くした直後に見つけた“豆粒”

ライフスタイル密着取材 KUMIKOさん

当時はフリーのスポーツ・トレーナーの仕事をしていたので、会社に勤務している人のように定期的に検診を受けたりする状況ではありませんでした。「健康診断はちゃんと行きなさい」って周りからも言われていたんですけど、忙しさを理由に行ってなかったんです。

咽頭がんを患っていた母を亡くした時に、母のことを思い出しながら胸のあたりを触ってみたら、小さい豆粒みたいなものを見つけました。母を亡くした直後で、すぐに何とかしなきゃって思えなくて放っておいたんですけど、年末にもう一回触ったらすごく大きくなっていて。小豆がウズラになったみたいな。そこでようやく病院に行く気になりました。

5月に検査をして、8月から治療。しこりを見つけてから、1年後のことでした。

自分は大丈夫…から一転、関節痛と味覚障害に悩まされた副作用

ライフスタイル密着取材 KUMIKOさん

抗がん剤の副作用は想像以上でした。父も母もがん治療を経験していましたが、抗がん剤治療ではあまり苦しんではいなくて。私も身体を使う仕事をしていたので「松本さんは大丈夫でしょ!」って周りからも言われていて、自分でもそう信じていました。

一番ひどかった症状は関節痛でした。足関節にすごい痛みが出て。白血球を増やすための注射で腰が痛くなる人がいるっていうのを聞いていたんですけど、私は腰じゃなく足首に力が入らなくって。ひどいときはしびれも出て歩けなくなって、痛み止めを飲みながらなんとか生活してました。

しばらくそれを続けていたんですけど、今度は全身にじんましんが出て。救急で病院に運ばれたときに、主治医の先生から「松本さんのQOL(生活の質)がそんなに下がってまでやることではないから、もう手術しましょう」って言われて、抗がん剤を予定より早めに切り上げました。先生から「今時の副作用でこんなに衰弱する人いないよ」って言われるくらいだったんです。

あと味覚障害で口の中がとにかく苦かった。1週間くらいすると感覚が戻ってくるんですけど、2回目の投与からは味がわからなくなって。唯一わかったのは生クリームとか、クリーム系。スターバックスによく行ってましたね。仕事帰りのご褒美に毎日飲んで太りました(笑)普段はコーヒー飲んでもブラックなのに、治療中はめちゃくちゃ甘いカフェラテとか。あとは色んなものをちょっとずつ食べてましたね。これも違う、あれも違うって感じで。

主食は麺類が多かったです。麺って、もともと味がしっかり付いてるわけじゃないから脳が混乱しなかったんだと思う。そう考えると、食事って頭でするんだなって思いますね。

スポーツトレーナーなのに動けない…毎日泣いていた時期から救ったヨガ

ライフスタイル密着取材 KUMIKOさん

治療中に動けなくなって、ずっと寝てた時期が、精神的に一番辛かったです。自分では「元気を売る仕事」だと思っていたりするので、寝ていることしかできない現実が受け入れられなかった。治らないって言われているわけじゃないのに、今だけだってわかっているのに、すごく落ち込んで泣いてばかりでした。身体に痛みがあったり、思うように動かないと、心にも影響するんだって身をもって感じましたね。

寝込んでいた時期にリンパ浮腫になると治らないって聞いて、仕事も趣味でやってるよさこいをもう踊れないかもしれないって考えちゃって。それからは、あれもこれもできないんだろうな。本当に仕事に戻れるのかな。髪も生えてこないかも。とか全部マイナスにとっていました。

でもある日、ヨガの呼吸を寝ながらやったら、気持ちがふっと軽くなったんですよ。ずっとマイナスに固まってた心がふわっと溶けるみたいな。それで気づいたんです。今まで出来てたことができなくなると、自分ダメじゃんって思っちゃうけど、見方や考え方を変えたら出来ることあるんだって。元気な時は呼吸するだけじゃ物足りなかったんですけど(笑)ヨガってすごいなって思って、気持ちが前向きになりました。

ライフスタイル密着取材 KUMIKOさん

画像はイメージです。

そうしたら今度は、他の患者さんはどうしてるのかなって気になったんです。私は身体のことを仕事にしているから知識や情報をキャッチしたり、力をコントロールする方法を知っているけど、みんなどうしてるんだろうって。

「使わない=どんどん使えない」になっていくから、QOLを戻すために、習える場所を作ろうと思って。治療後できるだけ早い段階で自分の身体を使えば、ちゃんと動けるようになるし動けるようになれば未来が見える。それは治療の中で、私自身がすごく感じたことです。

外見をケアして仕事復帰。自信を取り戻して「いつもの自分」に

ライフスタイル密着取材 KUMIKOさん

治療中も普段どおりレッスンを担当していたんですけど、いつもの2割くらいしか力が出せませんでした。生徒さんに本当に申し訳ないなって思ってたんです。治療中も仕事を続けることは身体もしんどいし大変だったんですけど、レッスンに行くとなんだか元気になるんです。「今日も楽しかった!」って帰ってもらえると、自信を取り戻せる。自分にも出来ることがあるって思えて。

生徒さんには病気のことを伝えずにいましたがいつも「私にレッスンさせてくれてありがとう」という気持ちでした。しんどいからって仕事を休んでたら、回復がもっと遅かったと思います。人前に立つ職業なので、外見もすごく気を遣いウィッグとメイクが武装でした(笑)

ウィッグは何度も細かいところを調整してもらって、安心して動けるようにしてもらいました。カバーメイクも習いに行って「これなら人前に立てる!」って自分で納得できたから、仕事が続けられたと思いますね。

先延ばしにしていた「やりたいこと」をやるのは、いま!

ライフスタイル密着取材 KUMIKOさん

画像はイメージです。

病気を経験したことで、やりたいことが明確になりました。病気になって、今までやろうと思ったらできたのに、なんでやらなかったんだろう!ってすごく後悔したんです。病気になって動けなくなったら、びっくりするくらい生きることに執着している自分に気がついて。やり残したことがいっぱいある。まだ何も残せてないって。そう思ったら「治療が終わったら、絶対に自分のスタジオを持とう!」と決心して、ここ(スタジオ)をオープンしました。

この仕事を始めて14年経つんですけど、これまではコミュニティセンターを借りてやったりとか、講演や講習の依頼を受けて、呼ばれたところに行っていたんです。場所を借りているので当然時間も制限されて、レッスンの後に質問や相談をしにくる生徒さんの対応が満足いくまで出来なくて、残念に感じることもありました。

病気を経験したいまはより強く「ゆっくりカウンセリング出来る場所がないと!」と思うようになりました。体力回復でも、術後のリカバリーでも、治療中の美容相談でも、その人に合わせた提案がしたいです。自分も経験したからこそ、心と身体の両面から、がん患者さんの力になれればと思い、このスタジオで取り組んでいます。

取材時:2017年5月

KUMIKOさんのレッスンスタジオ

ライフスタイル密着取材 KUMIKOさん

スタジオ アールイー

http://www.re-re-studio.com/

広島県三原市
毎月第3木曜日リボンヨガ(乳がんリハビリヨガ)開催中!

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