夏のような暑さが続いたかと思いきや、すっきりしない天気も増え、梅雨の足音も聞こえてきました。
今回は書く瞑想ともいわれている「ジャーナリング」について紹介します。ジャーナリングは、こころの中にあるモヤモヤを書き出すことできもちを整理し、自己理解を深める効果があると注目されている方法です。がんを宣告され、治療やこの先の不安で頭がいっぱいという方は多いかもしれません。天気も相まって、暗くなりがちな季節だからこそ、ジャーナリングを試してみませんか?
書く瞑想「ジャーナリング」とは?
ジャーナリングは「書く瞑想」とも呼ばれています。一定時間の中で頭に浮かんだことを、紙に書いていくという方法です。ジャーナリングという言葉は知らなくても、きもちの整理の方法として「紙に書くといいよ」と聞いたことがある方は多いでしょう。
頭に浮かんでいる感情をそのまま文章にすると、自分が無意識に感じていることがわかりやすくなり、自分への理解を深められます。心理学者の研究によると、ネガティブな内容を書き出すことでストレスの軽減に効果があるとわかっています。
不安やストレスが軽くなる「ジャーナリング」とこころの深い関係
ジャーナリングで心情を書き出すことによって、なぜこころが軽くなるのでしょうか。その関係を解説します。
●自分を客観的に見つめられる
忙しい毎日を過ごす私たちは、実はこころで感じていることを見過ごしがち。ジャーナリングをすることで、自分の感情を客観視できます。
たとえば、イライラしたときに書かれているできごととの関連性です。車の渋滞中にイライラしやすいとわかれば、早めに出発したり音楽を聴いたりなど対処法を考えられることも。
●自分への理解が深まる
自分の感情や経験を客観視できることで、陥りがちな考え方のクセなどに気づくことができます。たとえば「〜すべき」という言葉が多い場合「もしかして、完璧主義の傾向があるのかも…」と見えてくるかもしれません。
●不安やストレスがやわらぐ
自分の思考パターンやネガティブな感情の原因に気づくことで、もっと別の視点があることを発見しやすくなります。また、過去への後悔や未来への不安がストレスを増強させると気づくでしょう。ジャーナリングをすると「今、この瞬間に体感していること」に集中しやすくなるため、不安やストレスがやわらぐ効果があると考えられています。
毎日10分でこころスッキリ。「ジャーナリング」の始め方
では、ジャーナリングの具体的な始め方について紹介します。
●Step1 必要な物を準備する
ジャーナリングをするために必要なものは、ノートや紙と筆記用具。そして、自分を見つめるための時間だけです。
ジャーナリングは、くり返し行うことで効果が高まるといわれています。できるだけ決まった時間にとり組んで、習慣化すると良いでしょう。たとえば、昼食後のひとときや、1日が終わりベッドに入る前など、自分なりのタイミングで始めてみてください。
●Step2 静かな環境のなかで自分と向き合う
ジャーナリングは、静かで居心地のよいリラックスできる環境で行うことが大切です。たとえば、自分の部屋で音量を低めに設定した音楽を聴きながら行ってもよいでしょう。夜であれば、やわらかな照明などもリラックス効果がアップします。
毎日5〜15分程度を目安に続けると効果的です。ただし、体調がすぐれなかったり、疲れを感じたりしているときは、無理せずお休みしましょう。
●Step3 頭に浮かんだことを言葉にして書く
ジャーナリングでは、自分の頭に浮かんだことを自由に書いていきます。何から書いてよいのかわからない場合、家族や友人・仕事など身近なテーマを選んでみても良いでしょう。
大切なのは、自分の感情や思いを自由に表現することです。書いた内容を、誰かに見せる必要はありません。遠慮せずに、こころに溜めていることを言葉にしてみてください。
ジャーナリング2つのポイント&注意点
ジャーナリングをする際のポイントや、気をつけてほしい注意点について解説します。
●日記との違い
ジャーナリングは「日記と何が違うの?」と思われるかもしれません。日記とのおもな違いは、次のとおりです。
●ジャーナリングをするとき気をつけてほしいこと
うつ病や不安障害などメンタル疾患の診断を受けている方は、ジャーナリングによって逆に不安な感情が起こりやすくなることがあるかもしれません。人によって効果や反応は異なるため、精神科や心療内科の主治医に相談してみるとよいでしょう。
いかがでしたか?
ぜひ、あなたに合った方法でジャーナリングを試してみてください。自分のこころがリセット&リフレッシュされていることに気づくでしょう。
梅雨の時期は始まったばかり。少しでもこころの晴れ間が訪れますように。
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