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「抗がん剤で老ける」はホント?この春から始めたい老けない生活習慣

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「抗がん剤の色素沈着でシミが増えてきた」「顔色がくすんで、疲れた印象に見える」「生え戻ってきた髪の毛に白髪が多くなっている」…季節の変化が急に訪れるこの時期、がん治療を体験した自分の見た目が急に老け込んだように感じ、悩んでいませんか?
今回は抗がん剤治療が見た目に与える影響や、身体のなかから老化を防ぐ生活習慣について紹介します。

抗がん剤治療をすると老けるって本当?

抗がん剤治療は、副作用として身体的な変化が現れることがあります。
治療の種類や個人差によっても異なりますが、色素沈着による「シミの増加」「顔色のくすみ」「抗がん剤治療後に生え戻ってくる髪質の変化」などです。

手で顔を覆っている女性

しかし、人は年齢を重ねるとともに筋肉量や代謝が低下したり、歩く速度が遅くなったりします。自分の身体の機能を保持することが難しい状態は「フレイル」と呼ばれ、がん治療を受けた人にも見られることがあります。たとえば、白血病で骨髄移植を受けた患者は「フレイル」のリスクが高まることがわかっています。

点滴

抗がん剤治療自体が、直接的に老化を促進するわけではありません。ただし、治療の副作用やストレスが一時的に老化のような現象を引き起こし、見た目にも影響を与える可能性があるのです。

どうして疲れて見えるの?印象チェックリスト

抗がん剤治療をすると、なぜ老けて見えやすいのでしょうか?治療によって生じる可能性がある、外見の変化について挙げてみました。

治療による影響は個人差があります。治療終了後は、多くの場合改善されます。
「なんとなく疲れて見える」「体調は良いのに、元気がない印象に見える」には理由があります。まずは客観的に自分を見て老け見えの理由を探り、改善するポイントを探してみましょう。

身体のなかから!老けない生活習慣

抗がん剤の副作用による一時的な老化現象は避けられませんが、日々の生活習慣のくふうによって改善することは可能です。まずは、身体の内側からアプローチしてみてください。現在がん治療中や、術後の方の運動や食事については、実践する前に医師に相談することをおすすめします。

●栄養バランスの良い食事
身体のなかから健康をサポートするためには、抗酸化物質が豊富な食事が欠かせません。たとえば、ほうれん草、ブルーベリーやトマトなどの野菜や果物は、体内で発生する活性酸素を無害化し、酸化を防ぐ効果があります。

くるみとオリーブオイル

サーモンやくるみなどに代表されるオメガ3脂肪酸も、お肌の健康に良いとされています。また、とり胸肉や豆腐などに含まれる良質なタンパク質は筋肉量を維持し、代謝を活発に保つために重要です。

●十分な水分補給
お肌の乾燥やくすみを防ぐためには、水分を摂ることが大切。身体の約60%は水で構成されているからです。水分は細胞に栄養を運び、不要な物質を排出する役割を持っています。

ハーブティー

一般的に、女性の場合は1日約2Lの水分摂取が推奨されています。ただし、それぞれの活動状況や気候などによって必要量は変わります。水やハーブティーなどをこまめに飲んで、水分バランスを維持しましょう。

●適度な運動
適度な運動は血流が良くなるため、お肌に栄養を届けるのと同時に老廃物の排出を促します。運動すると「幸せホルモン」と呼ばれるエンドルフィンという化学物質が分泌され、こころの安定や幸福感に深く関わっているセロトニンのレベルを上げることも知られています。

ウォーキングをしている女性

たとえば、ウォーキングを1日10分程度から始めてみてもよいでしょう。がん治療中の方は、体調と相談しながら行いましょう。心配な方は、主治医に相談してから始めることをおすすめします。

●スキンケア
紫外線対策は、老け顔防止にとても効果的です。紫外線は皮膚のコラーゲンを破壊し、シワやたるみの原因となるからです。外出時は、日焼け止めをていねいに塗ったり、日傘や帽子を利用したりするなど対策しましょう。紫外線は皮膚の深部まで到達するため、季節を問わず日焼け止めをこまめに塗る習慣をつけることがポイントです。

日焼け止めを塗る女性

また、保湿も欠かせません。朝晩しっかりと保湿することで肌は水分を保持し、乾燥や細かなシワの形成を防ぎます。保湿作用の高いクリームなどを使用し、肌に潤いを与えるのを忘れないようにしましょう。

ウィッグで こころも見た目も元気をチャージ!

ウィッグは、単に外見を補うためのアイテムではありません。ウィッグを着用することで、「治療による外見の変化を自分でコントロールできる」という感覚を得られるため、治療に前向きになったり、外出など社会に関わることへの積極的な気持ちにつながります。

鏡を見る女性

さらにファッションと組み合わせることで、自分らしさを表現できます。たとえば、明るい色の洋服やアクセサリーを合わせることで、魅力的な外見を演出できます。ウィッグは治療を受ける方が自分自身と向き合い、外見の変化をポジティブに捉えるための重要なアイテムといえるでしょう。

スヴェンソンの店内

医療用ウィッグのスヴェンソンでは、予算やお好みに合ったウィッグ選びをサポートします。人目を気にせず、リラックスしてお悩みを相談できる個室もご用意。ウィッグの販売だけでなく、美容師資格を持つスタッフが治療前のヘアカットから、治療後の生え戻りまでサポートします。

とはいえ「ウィッグ店にいきなり来店するのはハードルが高い…」と感じる方へ、より気軽に相談できる、オンライン面談も受付中です。小さなことでも、髪やウィッグに関する不安や疑問があれば、ご相談をお寄せください。がん患者さんの治療に寄り添ってきた、経験豊富なスタッフがご案内します。
※オンライン相談ではオンライン会議アプリZoomを使用します。

いかがでしたか?
新しい季節の始まりは、外見の変化に向き合い自信を取り戻す機会です。ぜひ老けない生活習慣を取り入れながら、あなたらしい毎日を送りましょう。

看護師/医療ライター 丸岡みどり

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